专利摘要:
光センサは、第1の波長範囲において感光性を有する第1の光検出器(52)と、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲において感光性を有する第2の光検出器(60)と、第1の光検出器のスペクトル応答特性と参照スペクトル応答特性との間の差異について第1の光検出器の出力を補償する、第1の光検出器の出力に対する補正を、第2の光検出器の出力を使って決定するためのプロセッサとを備えている。プロセッサは、補正を第1の光検出器の出力に対して適用するように構成されている。例えば、第1の光検出器(52)が可視波長の範囲全体にわたって感光性を有し、第2の光検出器(60)が青色波長範囲において感光性を有していてもよい。この構成によれば、第1の光検出器の出力を、参照スペクトル応答特性に比べて感度が高い青色波長範囲において補正することが可能になる。光センサは、周囲光感知(Ambient Light Sensing;ALS)システム、例えば、表示装置のALSにおいて使用されてもよい。
公开号:JP2011510264A
申请号:JP2010528627
申请日:2009-01-21
公开日:2011-03-31
发明作者:ジェームス;ハドウェン ベンジャミン
申请人:シャープ株式会社;
IPC主号:G01J1-02
专利说明:

[0001] 本発明は、スペクトル的に補償された光センサ、例えば、周囲光センサ(Ambient Light Sensor;ALS)システムの光センサに関する。本発明は、アクティブマトリクス型液晶表示装置(active matrix liquid crystal display; AMLCD)に集積される光センサに適用可能である。]
[0002] 本発明は、周囲光センサ(ALS)の、AMLCD表示基板上への集積についての、特別な適用を見出している(図1に図示)。] 図1
背景技術

[0003] 図2は、典型的なAMLCDの断面の概略を示している。バックライト128は、表示装置の照明として使用される光源である。従来のように、表示装置は、透明の(例えば、ガラスの)基板103と105との間に設けられた液晶材料の層104を備えている。偏光板が、上記液晶層の各面に1つずつ設置されている。バックライト128から観察者102に至る、表示装置を通り抜ける光の透過は、薄膜トランジスタ(thin film transistor; TFT)を含んだ電子回路を使って制御される。TFTは、ガラス基板(TFTガラス103として知られている。)の上に作られ、液晶(LC)104層を通る電界を変化させるように、動作が制御される。この電界の変化によって、LCセルの光学的性質が変化する。それゆえ、バックライト128から観察者102に至るまで、表示装置中にて光を選択的に通過させることができるようになる。] 図2
[0004] カラー画像は、カラーフィルタを使用することによって、AMLCDにて表示可能である。このカラーフィルタは、適切なカラーフィルタ材料106を上側ガラス105上に堆積させることによって形成される。カラーフィルタ材料をTFTガラス103上に堆積させる、別の製造方法も用いることができる。]
[0005] 上記のカラーフィルタ材料は、特定の範囲(フィルタの通過帯域)の波長を有する光だけを透過させるように選択される。典型的なカラー表示装置では、3つのカラーフィルタが使用され、例えば、それぞれ赤色、緑色、および青色(RGB)の光を透過させる。したがって、表示装置の画素(またはサブ画素)には、一般的に、赤色フィルタ、緑色フィルタ、または青色フィルタのうちの1つが、その画素(またはサブ画素)上に載置されている。これにより、赤色、緑色、または青色の光のいずれかを透過させる。AMLCDにおいて使用するのに適した典型的なフィルタ特性を、図3に示す。波長の関数としてのフィルタの透過率を、赤32フィルタ、緑34フィルタ、および青36フィルタのそれぞれについて図示する。演色性については、様々な別の方式も可能である。] 図3
[0006] 表示装置を使用する多数の製品(例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant))において、バックライトの光出力を、周囲の照明条件にあわせて制御することが有用であることがわかっている。例えば、周囲の照明条件が悪い場合、表示用バックライトの輝度を低減し、表示装置の輝度も低減することが望ましい。これにより、表示出力画像の最適な品質を維持しつつ、バックライトによる消費電力量を最小化できるようになる。]
[0007] バックライトの強度を周辺の照明条件にあわせて変化させるためには、周囲光のレベルを感知するための何らかの手段を有していることが必要である。こうした目的に使用される周囲光センサ(ALS)は、TFTガラス基板からは独立していてもよい。しかしながら、ALSをTFTガラス基板上に集積すること(「モノリシック集積」)には、例えば、表示装置を有する製品のサイズ、重量、および製造コストの低減の際に、いくつかの長所がある。]
[0008] 図1に示すように、実用的な表示装置用周囲光センサシステムは、通常、以下の要素を含んでいる。] 図1
[0009] (a)入力光を電流に変換可能な(単数個または複数個の)光検出素子。このような光検出素子の一例をあげると、フォトダイオード135がある。]
[0010] (b)上記光検出素子を制御し、光によって生成された電流を感知する、周囲光センサ駆動回路134。]
[0011] (c)測定された周囲光のレベルを示す出力信号(アナログまたはデジタル)を供給する、周囲光センサ出力回路部136。]
[0012] (d)例えば、バックライト128の輝度を制御することによって、測定された周囲光のレベルに基づいて、表示装置(図1では、一例として、表示画素マトリクス120として示す)の動作を調節する手段。] 図1
[0013] このようなシステムの実施態様の例が、本明細書以外の文献、例えば、英国特許出願第0619581.2号明細書および第0707661.5号明細書、ならびに「The System-LCD with Monolithic Ambient-Light Sensor System」, K.Maeda et al., Proceedings of the SID, 2005年5月、などに詳細に記載されている。]
[0014] 一般的に、上記システムは、広範囲にわたる(白色光)照明環境、例えば、太陽光、蛍光灯による室内照明、ナトリウム照明(例えば、街灯)、または白熱灯による室内照明などのもとで動作するように設計される。これらの光源の多くは、ヒトの眼にはほぼ白色、または白色に近く見えるが、これらの光源のスペクトル特性は、実際には大きく異なっている。一例として、図4に、一般用または実験室用の異なる種類の光源(5500K黒体10(太陽光のスペクトルを近似したもの)、標準A型ハロゲンランプ12、CSS(白色光)LED14、3種類の添加物を含んだ金属ハロゲン化物ランプ16、3波長型蛍光灯18、および高圧ナトリウムランプ20)の、相対的なスペクトル応答特性を示す。最大出力の形状および波長の両方が、異なる光源間で大幅に変化していることがわかる。] 図4
[0015] 図1のシステムでは、光検出素子は、そこに入射する光を吸収することによって、作動する。このようなセンサにおいて、光子を吸収する通常のメカニズムは、光電効果、つまり、多くの標準的な教科書に詳細に記載されているメカニズムである。このメカニズムで光子が吸収されることによって、半導体物質中に移動キャリア(電子および/またはホール)が作り出される。キャリアの1つの極性、または両方の極性が、デバイスを通るトータルな電流に寄与し得る。ある任意のレベルの照明に応じて生成される電流の大きさを感知することによって、周囲光の入射レベルを測定することができる。] 図1
[0016] モノリシックに集積された周囲光センサを備えたAMLCDの場合、使用される基本的な光検出デバイスは、表示基板の製造に使用されるTFTプロセスと互換性を有していなければならない。標準的TFTプロセスと互換性を有する、周知の光検出デバイスは、横型の、薄膜、ポリシリコンP−I−Nダイオードである。このダイオードの実施態様の例が、英国特許出願第0702346.8号明細書に記載されている。標準的TFTプロセスと互換性を有する光検出デバイスは、他にもあり、例えば、フォトトランジスタ、フォト抵抗器などがあげられる。]
[0017] ある任意の半導体物質(例えば、シリコン)が、そこに入射する光を吸収する能力は、一般的に入射光の波長に左右される。この依存性は、通常、波長の関数として表される、その物質の光学的吸収係数によって定量化される。例えば、バルク結晶シリコンの光学的吸収係数を図5に示す。吸収係数は波長に対してほぼ指数的に変化し、短波長側(つまり青側)では、長波長側(つまり赤側)よりも大幅に高いことがわかる。] 図5
[0018] 通常の光検出デバイスの場合、ある任意の波長の入射光が吸収される程度を決定する要因は、他にもいくつかある。中でも、もっとも重要な要因は、物質のアクティブな(つまり、感光性を有する)領域の厚さ、ならびに前側境界面および後側境界面に配置された非感光性物質の反射性および吸収性である。検出器の入射光検出能力を示すのに便利な尺度は、量子効率(Quantum Efficiency; QE)である。QEは、検出器によって検出された、任意の波長を有する光の百分率として定義される。また、QEが最大になる波長で1に等しくなるように適宜正規化したQEとして、相対的QEを定義することも有用である。図6は、バルクシリコン製光センサデバイス、例えば、電荷結合素子(CCD)の、典型的なQEを示している。通常、このようなデバイス(素子)は、400nmと1060nmとの間の波長で感度を有する。短波長では、半導体物質は入射光を良好に吸収し、感度は一般的に、表面での反射と、デバイス(素子)の非感光部における光の吸収とによって限定される(例えば、デバイスの正確な構造によって、該非感光部は、パッシベーション層、ゲート絶縁体層などになり得る)。長波長では、半導体物質による入射光の吸収はずっと低く、その結果、長波長の光子が物質を検出されることなくそのまま通過してしまうことが多い。その結果、ピーク感度は、デバイスの正確な構造と、使用される反射防止(antireflection; AR)コーティングの内容とによって変化はするものの、通常、600nm〜700nmの範囲にある。] 図6
[0019] 薄膜シリコン型光検出素子の場合、キーとなる特性は、感光性領域の深さである。この技術の本質は薄膜であるから、該検出素子は、バルク半導体プロセスで加工される光検出素子の場合に比べて、一般的にはるかに小さい。例えば、典型的なAMLCDプロセスにおけるシリコン層の厚さは、数十ナノメートルのオーダーである。このことが、スペクトル応答特性に対して大きな影響を与える。図7は、薄膜型光検出器の典型的なスペクトル応答特性を示す。なお、スペクトル応答は、青色側(短波長側)で非常に強いピークを有している。これは、長波長の入射光の大部分が、吸収されずにそのまま半導体を通過できるほど、シリコンのアクティブな深さが充分に小さいからである。その結果、任意の波長の光子が吸収される(そして検出される)確率は、その波長の光学的吸収係数にほぼ比例する。] 図7
[0020] 一般的に、光検出素子の応答が、スペクトル的に眼とよく一致する(適合する)ことが、ALSシステムにとって望ましい。スペクトル的によく一致する光検出素子とは、光源のスペクトル特性とは関係なく、ヒトの眼が知覚するのと同じ、周囲光の明るさを感知する光検出素子であると定義できる。したがって、測定された明るさを定量化するための測定単位は、一般的に、明順応性を有している(つまり、ヒトの眼の応答にあわせて加重される)べきである。このような明順応性を有する単位の一例が、ルクス(lx)である。明順応性を有する測定単位の適切な定義および使用についての詳細な説明は、例えば、「Methodsof Characterizing Illuminance Meters and Luminance Meters」,CIEtechnical Report 69-1987, ISBN 3 900 734 04 6. に掲載されている。]
[0021] 定義によれば、ヒトの眼とスペクトル的に完全に一致する(適合する)光検出素子とは、ヒトの眼と同じ相対的量子効率を有する光検出素子である。図8は、ヒトの眼の相対的QE、つまり、「発光効率関数」としてよく知られた特性を示す。この量は、経験的尺度によって得られなければならず、「PhotopicCIELuminous Efficiency Functions based on Brightness Matching for Monochromatic Point Source 2° and 10° Fields」, CIE Technical Report 75-1988 ISBN 3 900 734 11 9. に掲載の、国際標準として定義されている。発光効率関数をV(λ)と表記すると、ある光源の、眼によって知覚される明るさ(単位:lx)Peyeは、] 図8
[0022] ]
[0023] と書かれる。式中、Eは波長から独立した倍率であり、I(λ)は知覚される光源の相対的スペクトル応答関数である。積分は、眼が感じることのできるすべての波長について行う。同様に、相対的量子効率関数がQ(λ)と表される光検出素子の場合、測定された明るさは、]
[0024] ]
[0025] で与えられる。]
[0026] この場合、積分は、検出器が感知することのできるすべての波長について行う。ここで、Dは、本質的には検出器の増幅率に対応する、波長から独立した倍率定数である。]
[0027] 光検出器のスペクトルの不一致(不適合)を示す1つの尺度としては、例えば、次式で定義されるパラメータf1(単位:%)がある。]
[0028] ]
[0029] スペクトル的に完全に一致する光源の場合は、V(λ)=Q(λ)が成立する。したがって、E=Dとおくことで、f1は、光源のスペクトル特性I(λ)とは無関係に、つねに0になることが容易にわかる。眼と検出器とがスペクトル的に完全に一致していなければ、定義によって、少なくともいくつかの波長λについて、V(λ)≠Q(λ)である。倍率定数Dの選択は任意であるから、任意の1つの特定の光源(または光源の組み合わせ)について、f1を最小化することはできるが、すべてのI(λ)について0にすることはできない。]
[0030] 一般的に、計算で求めたf1の値は、典型的なバルクプロセスで製造された検出器の場合よりも、薄膜シリコン型検出器の場合に、大きくなる。スペクトルがヒトの眼に一致することが重要なセンサ応用事例の場合、なんらかのスペクトル補正方法を実施することが、たいてい必要である。例えば、相対的QEが図7に示した値である光検出素子の場合、スペクトル補正を実施しなければ、同一のルクス値を有する2つの光源(つまり、眼と同じ明るさであると知覚されるはずの、2つの光源)の、検出器によって知覚される明るさの差は、光源のスペクトル特性によっては、5倍にもなる。] 図7
[0031] 光センサのスペクトル応答特性を修正する従来の方法は、1つ以上のカラーフィルタを、感光領域上に載置することであった。この非常によく知られた手法が、現代におけるカラー画像センサの大半のベースになっている(例えば、欧州特許出願公開第00449477A1号明細書、米国特許第4249203号明細書、米国特許第5253047号明細書などを参照)。そのカラーフィルタがスペクトル透過特性f(λ)を有しているとすると、検出器の応答は、修正されて、]
[0032] ]
[0033] となる。]
[0034] 周囲光センサ(実質的には1つの画素からなる画像センサである)に対して適用される場合、この手法は、例えば、1つ以上のカラーフィルタをセンサのアクティブ領域上に載置することによって実施される。AMLCD上に集積されたALSの場合、1つの可能性として、表示装置のアクティブ領域において使用されているRGBカラーフィルタと同じ、透過性が図3に示したようになるRGBカラーフィルタを、使用することができる。これらのフィルタは、標準的なAMLCDの加工プロセスにおいて別の処理ステップを追加しなくても、光検出素子の上に載置することが可能である。この際、1つの可能性として、緑色フィルタを、光検出素子の感光領域全体の上に載置することができる。こうすると、緑色フィルタの透過特性(図3に図示)が図8に示す明順応性の発光効率関数とほぼ同様なので、眼のスペクトル応答特性に対してよりよく一致したスペクトル応答特性が得られる。さらに別の可能性として、緑色フィルタ、青色フィルタ、および赤色フィルタを、それぞれ感光領域の一部の上に載置することもできる。] 図3 図8
[0035] ただし、この方法に関連する2つの重大な欠点がある。まず、(例えば、パラメータf1で定量化することによる)眼に対するスペクトルの一致は、補正を施していないセンサと比較すれば改善されてはいるものの、バルク型光センサデバイスと比較すると、依然として非常に質が悪い。これは、一般的に、センサのQEの指数的な性質は、カラーフィルタの比較的広い通過帯域、ならびに短波長における緑フィルタおよび赤色フィルタの、わずかであるとはいえ、重大な漏洩量が組み合わさった結果である。]
[0036] 第2の欠点は、カラーフィルタを使用することによって、(光の大部分が、カラーフィルタによって吸収または反射されるので)センサによって検出され得る入射光の比率が大幅に低減されることである。これは重大な欠点である。なぜなら、一般的に、ALSに対して要求される、低いレベルの周囲光を測定できる薄膜型光検出器を設計することは、困難であるからである。]
[0037] 米国特許第6727521号明細書には、光検出器に鉛直積層構造を使った、カラーセンサを製造するための手段が記載されている。異なる光検出器は、積層構造中のその位置によって、異なるスペクトル応答特性を有する。この手法の長所は、例えば、画像センサへの応用において、空間解像度が高められることである。1つの欠点は、この手法によって複雑さが増すことである。したがって、この方法は、半導体物質の薄膜層をわずか一層だけ積層する薄膜プロセスには、全く適していない。]
[0038] 米国特許出願公開第20060177127号明細書には、すべての画素の異なる色出力の統計的分布にしたがって、画像をスペクトル的に補正し、色の忠実度を画素ごとに改善する手段が記載されている。この方法の1つの欠点は、統計的情報を得るために、多数の出力画素のデータが必要なことである。]
[0039] 欧州特許出願公開第1107222号明細書および欧州特許出願公開第1703562号明細書は、スペクトルの赤外線(infra-red; IR)部分における感度の補正に関連している。例えば、欧州特許出願公開第1107222号明細書は、2つのシリコンフォトダイオードを有し、その一方には日光フィルタが設けられた、光検出器を主な対象としている。フィルタを設けていない方のフォトダイオードは、約400nm〜1100nmの波長に対して感光性を有する。しかし、日光フィルタを設けた方のフォトダイオードは、約750nm〜1100nm(つまり、スペクトルのIR部分)に対してしか感光性を有しない。日光フィルタを設けた方のフォトダイオードの出力は、フィルタを設けていない方のフォトダイオードの出力を、スペクトルのIR部分における感度について補正するのに使用してもよい。しかしながら、欧州特許出願公開第1107222号明細書は、シリコン製フォトダイオードのスペクトル特性と所望のスペクトル特性との間の差異については言及していない。]
[0040] 英国特許出願公開第2419665号明細書は、スペクトルの異なる帯域で感光性を有する2つ以上のセンサ、例えば、IR光に対して感光性を有するセンサと、可視光に対して感光性を有するセンサと、UV光に対して感光性を有するセンサとを有する光検出器について記載している。センサの出力は、光環境の種類を特定するために、記憶されているデータセットと比較される。]
[0041] 米国特許第623945号明細書は、複数のセンサ、例えば、広帯域IRセンサと、可視センサと、近域帯IRセンサとを有する火災検出システムに関連している。該広帯域IRセンサは、火災検出のための一次センサとして動作し、それ以外の上記センサは、警報装置を誤って作動させることを防止するために使用される。]
[0042] 本発明の第1の態様は、第1の波長範囲において感光性を有する第1の光検出器と;該第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲において感光性を有する第2の光検出器と;第1の光検出器のスペクトル応答特性と参照スペクトル応答特性との間の差異について第1の光検出器の出力を補償する、該第1の光検出器の出力に対する補正を、該第2の光検出器の出力を使って決定するためのプロセッサとを備え、上記第1の波長範囲が、対象波長範囲にほぼ対応し、上記第2の波長範囲が、該対象波長範囲の一部である、光センサを提供する。]
[0043] 一般的に、光検出器は、範囲が限られたアクティブ領域を有する。本発明では、光検出器が、アクティブ領域(または有効領域)全体にわたって一定のスペクトル特性を有することは必ずしも必要でなく、上記スペクトル特性が、アクティブ領域内の場所によって変化してもかまわない。光検出器が、ある波長範囲において感光性を有すると指定しているからといって、必ずしも、その光検出器が、そのアクティブ領域全体にわたって該波長範囲において感光性を有する必要はない。また、いくつかの実施形態においては、光検出器が、そのアクティブ領域全体の一部だけで、該波長範囲において感光性を有していれば充分である。]
[0044] 上記対象波長範囲が、可視波長の範囲であってもよい。該対象波長範囲が、可視スペクトルにほぼ対応、つまり、約400nm〜約700nmの波長範囲をカバーしていてもよい。]
[0045] 上記プロセッサが、さらに、上記補正を上記第1の光検出器の出力に対して適用するように構成されていてもよい。こうすることによって、上記第1の光検出器のスペクトル応答特性と上記参照スペクトル応答特性との間の差異について、上記第1の光検出器の出力を補正する。]
[0046] 第2の波長範囲が、例えば、上記第1の波長範囲のサブセットであってもよい。一例をあげると、第2の波長範囲がスペクトルの青色領域の波長範囲であり、第1の波長範囲が可視波長の範囲に対応する。この構成は、検出器が青色波長範囲において他の波長より強い感光性を有する場合に適切である。]
[0047] 上記第1の光検出器の出力は、第1の光検出器によって測定された明るさを示すスカラー量であり、上述の等式(2)に類似の等式で決定される。同様に、第2の光検出器の出力は、第2の光検出器によって測定された明るさを示すスカラー量であり、これも等式(2)に類似の等式で与えられる。上記第2の光検出器の出力を使って決定された補正因子も、スカラー量である。測定された第1の光検出器の出力に補正因子を乗じると、第1の光検出器のスペクトル応答特性と参照スペクトル応答特性(例えば、ヒトの眼の応答特性)との間の差異について補償される。]
[0048] 基本的なコンセプトは、光検出器(例えば、薄膜型光検出器)の出力に対してスペクトルの補正を施して、該出力をある参照光検出器(例えば、ヒトの眼)の出力とスペクトル的によりよく一致させることである。本発明は、画像の色成分を調整する必要性の問題を扱う。この必要性は、上述の従来のALSとは異なる必要性である。なぜなら、本発明では、入射照明光のスペクトル特性を決定する必要はなく、単に、ヒトの眼によって知覚されるものをより正確に再現できるように、測定された強度を調節するだけでよいからである。]
[0049] 本発明は、QEが波長に対して指数的に(または、ほぼ指数的に)変化するか、あるいは特定の波長でピークを示す、光検出器に特に適していることがわかる。]
[0050] 本発明の光センサは、2つ(または、それ以上)の光検出素子を有し、その出力は別々に測定される。第1の光検出器の上には、カラーフィルタ(例えば、青色フィルタ)が設けられている(第1の光検出器を、「カラー光検出器」と称する)。第2のフォトダイオードの上には、カラーフィルタが設けられておらず、これを「白色光検出器」と称する。各光センサの出力は別々に測定し、それぞれcolおよびWと表記する。つぎに、colおよびWの測定値を組み合わせて、光の強度の測定値に対してスペクトル的に補正を施すために、白色光検出器の出力Wに適用する補正を決定する。こうして、白色光検出器の測定された出力Wを補正することができ、光の強度の測定値に対してスペクトル的に補正を施したものが得られる。]
[0051] 上記方法を一般化して、ある「白色光検出器」の出力Wを、複数の「カラー光検出器」の出力col1、col2、...colNと組み合わせることも可能である。ただし、これらのカラー光検出器は、それぞれが異なる波長範囲において感光性を有する。本発明のもっとも一般的な形態では、これらの出力を、ある関数Ψ(W,col1,col2,...colN)にしたがって組み合わせて、光の強度の測定値に対してスペクトル的に補正を施すために、白色光検出器の出力Wに適用する補正を決定する。こうして、白色光検出器の測定された出力Wを補正することができ、光の強度の測定値に対してスペクトル的に補正を施したものが得られる。]
[0052] 一実施形態では、2つの光検出素子における出力の差を取って、スペクトル的に補正測定された光の強度X:]
[0053] ]
[0054] を得る。]
[0055] ここで、μは、スペクトル補償を最適化するように選んだ所定の定数である。μの値は、例えば、光検出素子の相対的なサイズ、カラーフィルタの透過率、および光検出素子のスペクトル応答によって変化する。(カラー光検出器が2つ以上ある場合でも、類似の式が使用できる。)
上記方法の基本は、以下に記す特定の例を考えることによって、もっとも容易に理解され得る。すなわち、上記方法を、QEが図7のようになり、かつ、短波長側で大きなピークを示す薄膜型光検出器に適用する。] 図7
[0056] 上記光検出器は、赤色光よりも青色光に対して強い感光性を有するので、出力がWと表記される「白色光検出器」は、一般的に、青色光の(ヒトの眼によって知覚される)輝度に対する寄与を、過大に評価する。]
[0057] この過大な評価は、青色フィルタを備えた光検出器で測定された応答をμ(定数)倍したものを減じることによって、補正される。つまり、該光検出器の出力をBと表記すると、]
[0058] ]
[0059] となる。]
[0060] 別の実施形態では、2つの光検出素子の出力の比(N=col/W)を算出する。測定された光の強度にスペクトル的に補正を施したFを、つぎに下式のように算出する。なお、g(N)は、ある所定の関数、例えば、二次関数である。]
[0061] ]
[0062] 上記方法の基本もまた、以下に記す、QEが図7のようになる薄膜型光検出器に対する、該方法の適用例を考えることによって、理解できる。] 図7
[0063] 最初に、青色成分の多い光源によって光検出器を照らすことを考える。光検出器は青色光に対して比較的高い感光性を有するので、「白色光検出器」は、一般的に、その光源を、ヒトの眼が知覚するよりも明るいと知覚する。この場合にも、入射照明光の比較的高い割合が、「青色光検出器」によって検出されることになる。つまり、比N=B/Wは、比較的大きい。]
[0064] つぎに、赤色成分の多い光源によって光検出器を照らすことを考える。この場合、光検出器は赤色光に対して比較的低い感光性を有するので、「白色光検出器」は、一般的に、その光源を、ヒトの眼が知覚するほど明るいとは知覚しない。この場合、入射照明光の比較的低い割合が、「青色光検出器」によって検出されることになる。つまり、比N=B/Wは比較的小さい。]
[0065] それゆえ、求めたNの値(「青色光検出器」の出力および「白色光検出器」の出力の比)と、「白色光検出器」が、入射照明光の明るさを、ヒトの眼による知覚と相対的に過小あるいは過大のどちらに評価するのか、ということとの間には、ある関係が存在する。この関係を、鋭意選択したNの関数g(N)に適切にマッピングすることによって、スペクトル補正が実施できるようになる。]
[0066] この方法を発展させると、量Nは、N=B/κW(κは倍率定数)によって定義可能である。例えば、「青色光検出器」および「白色光検出器」が互いに異なるサイズであれば、これを適用することができる。]
[0067] 上述した方法には、従来技術に記載したカラーフィルタを使う標準的手法に比較すると、主な長所が3つある。]
[0068] まず、一般的に記載した方法は、従来技術に記載した、カラーフィルタを備えた1つ以上の光検出器の出力を合計する標準的方法に比較して、スペクトル補正をより精度よく実施することができる。例えば、本発明の第2の実施形態の場合、図7に示すようなQEを有する薄膜型検出器を使用し、かつ、二次の当てはめ関数g(N)の係数を鋭意選択すれば、図4に示された光源のスペクトル不一致係数f1の平均値が、従来技術に記載した標準的手法を使って得られた値の半分未満であることが、計算によって示される。] 図4 図7
[0069] 第2の長所は、カラーフィルタの使用に起因する感度の損失が、標準的手法の場合に比べてはるかに少ないことである。これは、「白色光検出器」では吸収損失が全く発生せず、また、「青色光検出器」では、光検出器の感光性がもっとも高い領域において、使用されたフィルタが透過帯域を有しているからである。]
[0070] この長所は、スペクトル補正を、すべての光のレベルにおいて精度よく実施する必要がない適用例において、特に明らかである。この場合、「青色光検出器」は「白色光検出器」よりもはるかに小さな面積を有するようにすればよい。スペクトル補正は、高い光のレベルではうまく実施され、一方、低い光のレベルではスペクトル補正をしようとする試みが破棄されて、その出力が単純に「白色光検出器」の出力であるとみなされる。この実施態様では、なんらのスペクトル補正も一切試みない場合に比較すれば、感度の損失がほとんどない。]
[0071] 本発明の第3の長所は、補正アルゴリズムが比較的単純であり、比Nの減算または演算、および該比Nの単純な関数しか必要としないことである。このような方法は、モジュールのサイズおよび電力消費に対する要求があるので、デジタル処理電力ができるだけ小さいほうが好ましい、AMLCDには非常に適している。]
[0072] 第1の光検出器および第2の光検出器のうちの少なくとも一方が、アクティブ領域内の場所によって変化するスペクトル特性を有していてもよい。]
[0073] 上記第1の光検出器におけるアクティブ領域の少なくとも第1の部分が、上記第1の波長範囲において感光性を有し、上記第1の光検出器におけるアクティブ領域の少なくとも第2の別の部分が、上記第1の波長範囲とは異なる波長範囲において感光性を有していてもよい。]
[0074] 本発明の第2の態様は、第1の波長範囲において感光性を有する第1の光検出器と;該第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲において感光性を有する第2の光検出器と;該第1の波長範囲および該第2の波長範囲とは異なる第3の波長範囲において感光性を有する第3の光検出器と;第1の光検出器のスペクトル応答特性と参照スペクトル応答特性との間の差異について第1の光検出器の出力を補償する、複数の所定の補正を記憶するための記憶手段と;上記記憶された補正のうちの1つを、第2の光検出器における出力の、第1の光検出器における出力に対する比と、第3の光検出器における出力の、第1の光検出器における出力に対する比とを使って選択するためのプロセッサとを備え、上記第1の波長範囲が、対象波長範囲にほぼ対応し、上記第2の波長範囲が、該対象波長範囲の一部であり、上記第3の波長範囲が、該対象波長範囲の別の一部である、光センサを提供する。]
[0075] 上記対象波長範囲が、可視波長の範囲であってもよい。該対象波長範囲が、可視スペクトルにほぼ対応、つまり、約400nm〜約700nmの波長範囲をカバーしていてもよい。]
図面の簡単な説明

[0076] 本発明の好適な実施形態を、以下に、説明的な例によって添付の図面を参照して説明する。
集積周囲光センサを有する、従来のAMLCDを示す。
典型的なAMLCDの断面を示す。
カラーAMLCDにおいて通常使用される赤色フィルタ、緑色フィルタおよび青色フィルタのスペクトル透過率を示す。
一般用および実験室用の複数の光源における相対的スペクトル出力を示す。
結晶シリコンの、吸収係数を波長の関数として示す。
バルクシリコン型光検出器の典型的な相対的量子効率を、波長の関数として示す。
薄膜シリコン型光検出器(従来技術)の典型的な相対的QEを、波長の関数として示す。
ヒトの眼の相対的感度をマッピングするCIE発光効率曲線を、波長の関数として示す。
本発明の光検出器を有する表示装置を示す。
本発明の第1の実施形態にしたがって、倍率パラメータμを求めるために必要な手順を示す。
本発明の第2の実施形態を示す。
本発明の第1の実施形態の変形例にしたがって、倍率パラメータμ1、μ2、μ3、...を求めるために必要な手順を示す。
本発明の第3の実施形態を示す。
本発明のさらに別の実施形態を示す。
第3の実施形態にしたがって、関数g(N)の係数を求めるために必要な手順を示す。
本発明の第3の実施形態による関数g(N)の一例を示す。
本発明のさらに別の実施形態を示す。
本発明の第7の実施形態を示す。
本発明の第7の実施形態のカラー光検出素子502を示す。
本発明の第8の実施形態を示す。
本発明の第8の実施形態のカラー光検出素子512を示す。
本発明の第9の実施形態を示す。]
実施例

[0077] 本発明を、表示装置のALSシステムにおいて使用される光センサを参照して説明する。ただし、本発明の光センサは、この適用例に限定されるものではない。]
[0078] 図9は、本発明の光センサを示す。図9では、光検出器が、AMLCD表示装置の周囲光センサを構成するが、本発明の光検出器は、表示装置のALSとしての使用に限定されるものではなく、また、AMLCD表示装置との使用に限定されるものでもない。通常、図9のAMLCDデバイスは、例えば、携帯電話またはPDAなどの製品においてそのままで使用される。] 図9
[0079] AMLCDは、図9に示すように、以下に列挙する主要要素からなる。すなわち、
・表示画素マトリクス120(ここに画像が表示される)、
・表示用ゲートドライバ122、
・表示用ソースドライバ124、
・表示用コントローラ126、
・バックライト128、
・バックライトコントローラ130、および
・周囲光センサ(ALS)である。] 図9
[0080] 上記周囲光センサは、2つの光検出器からなる。本実施形態におけるこの2つの光検出器は、ともに薄膜フォトダイオードである。第1の光検出器52はカラーフィルタを有しない。また、第2の光検出器60はカラーフィルタを有する。該カラーフィルタは、本実施形態では青色フィルタであって、第2の光検出器60における感光領域の、検出すべき光が入射する側に設置されている。]
[0081] 上記周囲光センサは、以下に列挙する要素をさらに備えている。すなわち、
・光検出器52、60を駆動し、白色光検出器およびカラー光検出器によって測定された光のレベルWおよびcol1をそれぞれ検出するための周囲光センサ駆動回路134(これは、例えば、従来技術に記載した検出回路部を用いて実現してもよい)、
・ALS制御回路部136、および
・スペクトル補償処理回路部138である。]
[0082] 上記スペクトル補償処理回路部138は、使用の際には2つの光センサの出力を処理するためのプロセッサとして動作し、スペクトル的に補正された光の強度の測定値を生成する。第1の実施形態では、該処理回路部138が、パラメータXの値、すなわち、量W−μ×col1の値を求める(ステップ202)。該回路138は、このステップを、デジタルプロセッサによって実行される単純なコンピュータプログラムを使って実施してもかまわない。]
[0083] 本実施形態では、スペクトル補償が、図10に示した以下の方法によって実施される。すなわち、
・各光センサ52、60の出力col1およびWを別々に測定し、
・X=W−μ×col1を算出する(ステップ202)。] 図10
[0084] このとき、量Xは、スペクトル的に補正された光のレベルを表している。倍率定数μの値は、センサのスペクトル応答特性とカラーフィルタとによって変化する。μの適切な値を算出する方法としては、図11に示す、以下の方法がある。すなわち、
・量子効率関数Q(λ)を有するセンサ素子と、透過率f(λ)を有するカラーフィルタとの場合について、関数] 図11
[0085] ]
[0086] の値を算出する(ステップ212)。
・対象とする波長の範囲にわたってr(λ)を積分した値が最小になる、μのスカラー値を決定する(ステップ214)。これは、補償を施したセンサ素子の有効QEが上記発光効率関数にもっともよく一致する、μの値を決定することに対応する。]
[0087] μの適切な値を算出可能な方法がこれ以外にも多数存在することは、当業者にとって明らかなことである。]
[0088] カラーフィルタの透過特性とパラメータμとを適切に選択することによって、スペクトル的に補正された出力を、ヒトの眼の発光効率関数V(λ)以外の波長の関数に一致させられることも、当業者にとって明らかなことである。]
[0089] このスペクトル補償方法の長所は、実現され得るスペクトル補正の品質が高いこと、およびスペクトル補正を実施する必要から生じる検出器感度の損失が比較的低いことである。]
[0090] 図9のAMLCDデバイスの動作は、以下に説明するとおりである。
・表示画素マトリクスが作動して、ゲート駆動回路部およびソース駆動回路部によって駆動され、表示用コントローラ回路部によって制御され、通常の方法で画像を表示する。表示装置の光源は、バックライト制御回路部によって駆動および制御される通常白色LEDのアレイである。
・周囲光センサ(ALS)は、フォトダイオードに入射する、スペクトル的に補償された周囲光のレベルを検出し、つぎに、デジタル化された出力をALSコントローラに周期的な時間間隔で供給する。
・そして、ALSコントローラは、バックライトコントローラ回路と通信し、該バックライトコントローラ回路は、づきに、ALSの出力にしたがってバックライトの強度を変調する。その結果、この構成は、表示される画像の明るさを、周辺照明強度にしたがって調節できる。] 図9
[0091] この構成の長所は、画像の明るさを周辺の照明条件にしたがって制御することによって、様々な周囲光条件のもとでバックライト強度を低減、またはバックライトを完全にオフにすることができるので、ユーザの体感の改善と、システムによる電力消費の全般的削減との両方が簡単になることである。]
[0092] 周囲光センサの出力をスペクトル的に補正して、眼の出力によりよく一致させることの長所の1つは、画像の明るさの制御が、眼によって決定される周囲光のレベルによりよくあわせて実行されることである。このことが、ユーザの体感の改善を簡単にする。]
[0093] もう1つの重要な長所は、(上述のフォトダイオード、測定回路部、およびADCを備えた)周囲光センサ回路部をすべて、表示用TFT基板上にモノリシックに集積できることである。上述のスペクトル補正方法は、ほんのわずかな処理能力しか必要としないという長所を有する。このことは、AMLCD製品のサイズ、コスト、および製造の容易さに、大きな恩恵をもたらす。]
[0094] 第1の実施形態のもう1つの実施態様は、AMLCDの表示画素マトリクス120がカラーフィルタを備えている場合に適用できて、該AMLCDの1つ以上のカラーフィルタを、第2の光検出器60のカラーフィルタとして使用する。例えば、上述のように第2の光検出器60に青色フィルタを設けるかわりに、第2の光検出器60を、第2の光検出器のアクティブ領域60に入射する周囲光がAMLCDの青色フィルタを必ず通過するように配置することもできる。つまり、AMLCDの青色フィルタが、第2の光検出器のアクティブ領域60に至る、周囲光の光路内に位置するように配置するのである。こうすることによって、第2の光検出器60に対して別のカラーフィルタを設ける必要がなくなる。]
[0095] この実施態様では、第1の光検出器のアクティブ領域52に入射する周囲光も、AMLCDを通過するように(ただし、AMLCDのどのカラーフィルタも通過しないように)、第1の光検出器52を配置することが好ましい。こうすることによって、第1の光検出器52および第2の光検出器60の両方に入射する光について、例えば、AMLCDの液晶層またはAMLCDの基板によって光が吸収されるといった効果が確実に得られる。また、その結果、第1の光検出器52に入射する光と第2の光検出器60に入射する光との間のいかなる差異も、第2の光検出器60に至る光路内の青色フィルタから発生するようなる。]
[0096] 第2の実施形態を図12に示す。本実施形態および以降の実施形態は、光センサの構造とスペクトル補償処理回路138の動作とを除けば、第1の実施形態と同じである。第1の実施形態と変わらない、表示装置の部材の説明については省略する。] 図12
[0097] 第2の実施形態では、光センサが以下に列挙する要素を備えている。すなわち、
・それぞれに異なるスペクトル特性を有するカラーフィルタを、カラー光検出素子の感光領域の、検出すべき照明光が入射する側に備えた複数のカラー光検出素子60、62、...82(例えば、フォトダイオード)、
・白色光検出素子52(例えば、カラーフィルタを持たないフォトダイオード)、ならびに
・白色光検出素子およびカラー光検出素子によって測定された光のレベル(Wおよびcol1、col2、...colN)を検出するための手段である。]
[0098] スペクトル補償回路138は、以下の要素からなる。すなわち、
・カラー光検出器の出力col1、col2、...colNを使って、例えば、量]
[0099] ]
[0100] の値を求めることによって、白色光検出器の出力Wを補正するための手段206である。この補正を、例えば、デジタル信号処理において動作する単純なコンピュータプログラムによって実施してもかまわない。]
[0101] 上記システムは、以下のように動作する。すなわち、
・各光センサの出力col1、col2およびWを別々に測定し、
・Xを算出する。]
[0102] このとき、量Xは、スペクトル的に補正された光のレベルを表している。]
[0103] 倍率パラメータμ1の値を算出する方法としては、図13に概略的に示す、以下の方法がある。すなわち、
・量子効率関数Q(λ)を有する光検出素子と、透過率f1(λ)、f2(λ)、...を有するカラーフィルタとの場合について、関数] 図13
[0104] ]
[0105] の値を算出する(220)。
・対象とする波長の範囲にわたってr(λ)を積分した値が最小になる、μ1、μ2、...のスカラー値を決定する(222)。これは、補償を施したセンサ素子の有効QEが上記発光効率関数にもっともよく一致する、μ1の値を決定することに対応する。]
[0106] 本実施形態の長所の1つは、複数のカラー光センサ素子を設けることによってスペクトルに関する情報量が増加したことを利用できるように、補正アルゴリズムを定義できることである。こうすることによって、実施されるスペクトル補正の精度が改善できるようになる。上記方法は、1つ以上の波長で大きなピークを示す光源の検出にも適している。]
[0107] 第3の実施形態を図14に示す。本実施形態では、光センサが以下に列挙する要素を備えている。すなわち、
・例えば、図3に示す青色フィルタ36として、カラーフィルタを、感光領域の、検出すべき照明光が入射する側に有するカラー光検出素子60、
・カラーフィルタを持たない白色光検出素子52、ならびに
・白色光検出素子およびカラー光検出素子によってそれぞれ測定された光のレベル(Wおよびcol1)を検出するための手段である。] 図14 図3
[0108] 本実施形態では、スペクトル補償処理回路138は、以下の要素からなる。すなわち、
・パラメータNの値、つまり、比col1/Wを求めるための手段54、
・例えば、単純なコンピュータプログラムによって、パラメータNの測定値に対する関数g(N)の値を算出するための手段56(gは変数Nの単純な関数、例えば、多項式である)、および
・(Nの測定値に対する)上記g(N)の値をW倍(スペクトル的に補正された周囲光のレベルを表す量)した値を計算するための手段58である。]
[0109] 上記手段54、56、58はそれぞれ別々の手段として設けられてもよく、あるいは、該手段54、56、58のうちの2つ以上を、1つの構成要素として具現化してもよい。上記システムは、以下のように動作する。すなわち、
・各光センサの出力col1およびWを別々に測定し、
・Nの値、つまり、col1とWとの比を算出し(算出した値は、NDと表記する)、
・決定したNDを公知の関数g(N)に代入してスカラー値g(Np)を求めることによって、g(Np)の値を求め、
・白色光検出素子の出力にg(Np)を乗じる。]
[0110] このとき、上記の結果であるWg(Np)は、スペクトル的に補正された光のレベルを表している。]
[0111] 一実施形態では、g(N)はNの二次関数、g(N)=g1N2+g2N+g3である。本実施形態において使用した上記二次関数の係数の値を算出する1つの方法としては、図15に概略的に示す、3つの段階からなる手順を使用した、以下の方法がある。各数学的関数の値は、標準的な周知の数値的手法、または標準的な市販の表計算ソフト(例えば、マイクロソフト社(登録商標)のエクセル)を使った単純なコーディングによって、求められる。
第1段階
ステップ1 83において手順を開始し、係数を求める。
ステップ2 84において、スペクトル補償を必要とする、光センサの検出対象となる光源を(少なくとも3つ)選択する。使用する光源の個数を、整数yで表記する。例えば、図4に示した応答特性を有する光源は、どれも選択可能である。
ステップ3 86において、(例えば、従来技術で公表されているデータから)例えば、図4に示した、y個の光源の相対的スペクトル応答を決定する。
ステップ4 88において、各光源について、下式で与えられる、カラー光センサおよび白色光センサの相対的応答に対応するパラメータNの理論値を算出する。] 図15 図4
[0112] ]
[0113] この数式の値を求める際、積分は2つとも、ヒトの眼が感光性を有する波長の範囲、例えば、V(λ)ゼロではない波長の範囲について実施する。]
[0114] この操作を各光源について実施すると、y個の光源各々についてNの値が求められる。
第2段階
ステップ5 従来技術に関する記載において定義した式(1)、(2)、および(3)を使って、90において、スペクトル不一致パラメータf1の値を比D/Eの関数として、互いに異なるy個の光源それぞれについて算出する。]
[0115] 上記のy個の異なる値を、f1{1}、f1{2}、...f1{y}と表記する。
ステップ6 91において、すべての光源について求めたf1の平均値がゼロに等しくなる、倍率パラメータD/Eの比の値を算出する。]
[0116] この比の値を算出するには、等式]
[0117] ]
[0118] の解となるD/Eの値を求めなければならない。]
[0119] この等倍操作は、選択したすべての光源についてのスペクトル不一致パラメータの平均値が、ゼロに等しくなるように、検出器の「利得」を選択することと等価である。
ステップ7 92において、先に算出したD/Eの値を、f1{1}、f1{2}、...f1{y}の式に代入し、これらの関数の値を、各光源について1つずつ求める。
ステップ8 93において、各光源γ=Pdet/Peyeについて、上述の必要な補正因子を算出する。この作業は、すでに算出したf1の値を使い、等式(3)を変形すればもっとも単純に実施できる。]
[0120] 第1段階および第2段階から、選択した光源それぞれについて、パラメータNおよびγの数値を生成した。パラメータNは、カラーセンサ素子および白色光センサ素子の出力の比に対応する。パラメータγは、選択した光源についての白色光検出素子の測定された出力に適用する必要がある、要求されるスペクトル補正に対応する。
第3段階
ステップ9 94において、値が(γ,N)と表される合計y個のデータ点を有する散布図を生成する。なお、x個のデータはγの値に対応し、y個のデータ点は、各光源について算出されたNの値に対応する。
ステップ10線形回帰法、またはその他の標準的な曲線当てはめ法を利用して、95において、最良な当てはめ二次関数
γ=g(N)=g1N2+g2N+g3
の係数を算出する。
ステップ11 96において、手順を終了し、係数を得る。
これで、補正アルゴリズムで使用される二次関数が、演算によって求められる。]
[0121] 一例としての二次関数
γ=g(N)=g1N2+g2N+g3
を、図16に99として示す。なお、この二次関数は、図7のようなスペクトル応答特性を有する白色光検出素子52と、図3の36に示す応答を有する青色フィルタを備えたカラー光検出素子60について算出されたものである。] 図16 図3 図7
[0122] 量g(N)を求めるのに、他の当てはめ関数を使用することもできることは、当業者にとって明らかなことである。例えば、線型関係、高次多項式、または指数などの手法がすべて使用可能であり、当てはめ対象である、演算で求められた数値データ点(γ、N)にしたがって、最良な当てはめ係数が選択される。]
[0123] 当てはめ関数g(N)がある範囲についてだけ有効であることも、当業者にとって明らかなことである。したがって、関数g(N)の定義は、数値関数に加えて、有効性の範囲を含む。]
[0124] 本実施形態の長所の1つは、上述の方法を実行してスペクトル補正を行っているので、方法が単純である点にある(g(N)の係数が一旦定義されると、それ以上関数g(N)を算出しなくても、白色光検出器の出力を補正できる)(その定義は、col/Wの各測定値に対するg(N)の値が、容易に求められるようにできるように、メモリに記憶、またはハード的にプログラム(hard-programmed)されていてもかまわない)。さらに、同じ理由で、実現されるスペクトル補正の質が高いことと、検出器の感度の損失が比較的低いことも、本実施形態の長所である。]
[0125] 第4の実施形態は、カラー光検出素子60の幅が白色光検出素子52の幅と異なることを除けば、第1の実施形態に対応する。カラー光検出素子60のアクティブ感知領域が、白色光検出素子のアクティブ感知領域におけるサイズのκ倍であれば、同一サイズの白色光検出素子およびカラー光検出素子について算出したパラメータμに、さらに倍数1/κを乗じなければならない。その結果、X=W−μ/κ×col1が得られる。]
[0126] 同様に、カラー光検出素子60のアクティブ感知領域が、白色光検出素子のアクティブ感知領域におけるサイズのκ倍であれば、第5の実施形態において、等式(5)の分母にκ倍を追加することによって、関数g(N)を算出する手順を変更する。なお、この点を除けば、上記手順に変更はない。]
[0127] 第4の実施形態および第5の実施形態の長所は、κを小さな値に設定すれば、スペクトル補正を実施しない場合に比較した感度の損失が、非常に低く抑えられることである。ある状況では、検出器が感光性を有するすべての光のレベルでスペクトル補償を実施する必要はないかもしれない。例えば、異なる50の照明レベルを含んだ動作範囲で感光性を有する光センサでは、最も高い40の感度レベルについてスペクトル的に補償する必要しかないということもあり得る。この場合κは低く抑えられる。こうすることによって、カラー光検出器が物理的小さく、また、センサの配置面積の大半が白色光センサ素子によって占められるようになり、感度が最大化される。]
[0128] 第1の実施形態から第5の実施形態は、センサのスペクトル応答特性と所望のスペクトル応答特性(例えば、ヒトの眼のスペクトル応答特性)との間の差異についての補償を主な対象としている。ただし、導入部で触れたように、照明光のスペクトル特性は、照明光の光源によって変化する。この問題については、本発明のさらに別の実施形態で扱う。このさらに別の実施形態の基本的原理は、光源の中には、N1=col1/W、N2=col2/Wなどの比の組み合わせから認識できる、特定のスペクトル「シグネチャ(signatures)」を有するものがあるという事実を利用している。例えば、ナトリウムの街灯は、「黄色」フォトダイオードでは高い出力を示しても、「青色」フォトダイオードでは低い出力しか示さない。基本的に、N1、N2などの値を決定することによって、その光源がナトリウム光であることを認識し、これに応じてスペクトル補正を適用することが可能である。]
[0129] 上述のさらに別の実施形態の原理は、N1、N2などの値を測定し、これらの値を、ルックアップテーブル(look up table; LUT)に記憶されている値と比較することにある。該ルックアップテーブルには、複数の異なる種類の光源に対して予想される値に対応して、N1、N2などの数値が記憶してある。N1、N2...などの測定値が、LUTに記憶されている数値の1つに近い値であれば、システムはその光源を(例えば)ナトリウム灯であると「認識」し、そして、事前にプログラムされた補正因子ΘをLUTから読み出して適用する。このとき、補正された光のレベルはW×Θと簡単に表される。]
[0130] 第6の実施形態を図17に示す。本実施形態では、光センサが以下に列挙する要素を備えている。すなわち、
・それぞれに異なるスペクトル特性を有するカラーフィルタを、カラー光検出素子の感光領域の、検出すべき照明光が入射する側に備えた複数のカラー光検出素子60、...82(例えば、フォトダイオード)、
・白色光検出素子52(例えば、カラーフィルタを持たないフォトダイオード)、ならびに
・白色光検出素子およびカラー光検出素子によって測定された光のレベル(Wおよびcol1、col2、...colN)を検出するための手段である。] 図17
[0131] 図9のスペクトル補償処理回路は、図17に示す実施形態において以下の部材からなる。すなわち、
・パラメータN1(つまり比col1/W)の値を求め、各色検出素子、例えば、N1、N2、...NNを出力するための手段54、
・複数の異なる種類の光源についてN1、N2、...NNを含んだ、スペクトル補正データのルックアップテーブル(LUT)を事前に記憶した電子メモリ802のアレイ、例えば、SRAM、
・N1、N2、...NNの測定値を、電子メモリに事前に記憶された、同じパラメータの値と比較し、事前に記憶された値の中で測定値にもっともよく対応する値を1組選択するための手段803、
・選択されたN1、N2、...NNの組に対応する値Θを、上記電子メモリから読み出すための手段804、例えば、単純なコンピュータプログラムを実行するプロセッサ、
・Θ×Wに等しい、スペクトル的に補正された周囲光のレベルを表す量を算出するための手段805、
・上記手段54、803、804、805はそれぞれ別々の手段として設けられてもよく、あるいは、そのうちの2つ以上の手段を組み合わせてもよい。] 図17 図9
[0132] 上記システムは以下のように動作する。すなわち、
・各光センサの出力col1およびWを別々に測定し、
・col1とWとの比、col2とWとの比、...およびcolNとWとの比を算出し(これらのパラメータをN1、N2、...NNと表記する)、
・N1、N2、...NNの値を、電子メモリ802内のルックアップテーブルと比較し、
・同じパラメータの測定値にもっともよく対応する、メモリ内のN1、N2、...NNの値の組を選択し(この過程は、例えば、2乗の和が最小、つまり]
[0133] ]
[0134] が最小となる値を見つけることによって実行してもよい)、
・選択されたN1、N2、...NNの組に対応する値Θを、電子メモリ802から読み出し、
・白色光検出素子の出力にΘを乗じる。]
[0135] 上記メモリアレイは、以下のように事前にプログラムされる。すなわち、
・対象とする光源を複数個選択し、その出力スペクトルを決定し(例えば、図4に示すスペクトルを有する光源)
・第3の実施形態のステップ1〜4に記載の方法を使って、上記光源のそれぞれについてパラメータN1を算出し、
・同様にして、各光源のパラメータN2、N3、...NNを算出し、
・つぎに、第3の実施形態のステップ5〜8に記載の方法を使って各光源γについて、必要な補正因子を算出し、
・各光源について、N1、N2、...NNの値と、それに対応する値Θ=γとを、メモリ内のLUTに入力する。] 図4
[0136] パラメータN1、N2などを、測定によって決定してもよい。あるいは、特定の光源の場合については、その光源のスペクトルとセンサ応答特性とがわかっているのであれば、理論的に決定してもよい。]
[0137] 本実施形態の1つの長所は、対象とする照明状態について、特定のスペクトルシグネチャの認識に基づいてスペクトル補正を実施することができることである。スペクトルシグネチャは、比Nの値を認識することによって決定することができる。]
[0138] 第3の実施形態のスペクトル補償方法と第6の実施形態のスペクトル補償方法とを組み合わせるシステムを作り出すことが可能であることは、当業者にとって明らかなことである。例えば、第3の実施形態の方法をデフォルトとして使用し、特定のスペクトルシグネチャが認識された場合に第6の実施形態の方法を使用する、といった組み合わせが可能である。例えば、光源が、一例をあげるとナトリウム光として認識されると、Θの値が読み出されて、補正が実行される。または、得られたN1、N2などの値が、LUTに記憶された値のいずれとも十分に合わず、光源がうまく認識されない場合には、別の方法を使ってg(N)を決定してもよい。]
[0139] 本発明の第7の実施形態を、図18および19に示す。] 図18
[0140] 第7の実施形態では、光センサが以下に列挙する要素を備えている。
・感光領域の異なる領域上に配置された、異なるスペクトル特性を有する複数のカラーフィルタを、感光領域の、検出すべき照明光が入射する側に備えたカラー光検出素子502(例えば、フォトダイオード)。上記複数のカラーフィルタは、それぞれが、感光領域の異なる部分をカバーしていてもよい。このカラー光検出素子502の構成例を図19に示す。感光領域504、506、および508が、それぞれカラーフィルタc1、カラーフィルタc2、およびカラーフィルタc3によってカバーされている。カラーフィルタc1、c2、およびc3は、互いに同スペクトル特性を有するわけではなく、好ましくはすべてのカラーフィルタが、互いに異なるスペクトル特性を有している。(本実施形態では3つのカラーフィルタc1〜c3が設けられているが、本発明はこれに限定されるわけではなく、3つ未満、または3つを超えるカラーフィルタが設けられてもよい。)
・カラーフィルタを持たない白色光検出素子52(例えば、フォトダイオード)
・白色光検出素子およびカラー光検出素子によって測定された光のレベル(それぞれWおよびcol1)を検出するための手段。] 図19
[0141] 本実施形態では、上記スペクトル補償回路(例えば、図9のスペクトル補償回路138)は以下に列挙する要素からなる。すなわち、
・カラー光検出器の出力col1を使って、例えば、量X=W−μ×col1の値を求めることによって、白色光検出器の出力Wを補正するための手段202である。この補正を、例えば、デジタル信号処理において動作する単純なコンピュータプログラムによって実施してもかまわない。] 図9
[0142] 上記システムは以下のように動作する。すなわち、
・各光センサの出力col1およびWを別々に測定し、
・Xを算出する。]
[0143] このとき、量Xは、スペクトル的に補正された光のレベルを表している。]
[0144] 上記倍率パラメータμの値を算出する方法としては、例えば、先に第1の実施形態で記載した方法がある。]
[0145] 本実施形態では、第1の実施形態の長所と第2の実施形態の長所とを組み合わせる。つまり、処理実行手段202に対して求められることは減算を一度実行することだけであるにもかかわらず、複数のカラーフィルタをカラー光検出素子502の上に設けて使用すれば、スペクトル補償の質の精度を上げることが容易になる。]
[0146] 本発明の第8の実施形態を、図20および図21に示す。] 図20 図21
[0147] 第8の実施形態では、光センサが以下に列挙する要素を備えている。すなわち、
・感光領域の異なる領域上に配置された、異なるスペクトル特性を有する複数のカラーフィルタを、感光領域の、検出すべき照明光が入射する側に備えた第1のカラー光検出素子502(例えば、フォトダイオード)。該第1のカラー光検出素子502は、図19に示した光検出素子であってもよく、この場合、異なるカラーフィルタは該素子の感光領域の異なる部分をカバーしていてもよい。
・感光領域の異なる領域上に配置された、異なるスペクトル特性を有する複数のカラーフィルタを、感光領域の、検出すべき照明光が入射する側に備えた第2のカラー光検出素子512(例えば、フォトダイオード)。該光検出素子512は、カラーフィルタが設けられていない領域を有していてもよい。このカラー光検出素子512の構成例を図21に示す。感光領域513、514、および516が、それぞれカラーフィルタc4、c5、およびc6によってカバーされている。また、感光領域518は、カラーフィルタによってカバーされていない。カラーフィルタc4、c5、およびc6は、互いに同じスペクトル特性を有するわけではなく、好ましくはすべてのカラーフィルタが、互いに異なるスペクトル特性を有している。(本実施形態では3つのカラーフィルタc4〜c6が設けられているが、本発明はこれに限定されるわけではなく、3つ未満、または3つを超えるカラーフィルタが設けられてもよい。)
・第1のカラー光検出素子および第2のカラー光検出素子によって測定された光のレベル(それぞれcol1およびcol2)を検出するための手段。] 図19 図21
[0148] 本実施形態では、上記スペクトル補償回路(例えば、図9のスペクトル補償回路138)は以下に列挙する要素からなる。すなわち、
・第1のカラー光検出器の出力col1を使って、例えば、量X=col2−μ×col1の値を求めることによって、第2のカラー光検出器の出力col2を補正するための手段206である。この補正を、例えば、デジタル信号処理において動作する単純なコンピュータプログラムによって実施してもかまわない。] 図9
[0149] 上記システムは以下のように動作する。すなわち、
・各光センサの出力col1およびcol2を別々に測定し、
・Xを算出する。]
[0150] このとき、量Xは、スペクトル的に補正された光のレベルを表している。]
[0151] 上記倍率パラメータμの値を算出する方法としては、例えば、先に第1の実施形態で記載した方法がある。]
[0152] 本実施形態は、第7の実施形態の長所を有し、さらに、カラーフィルタc4、c5、およびc6のスペクトル特性と各カラーフィルタによってカバーされる感光領域の比率とを適切に選択することによって、スペクトル補償の精度が改善されるという別の長所を有する。]
[0153] 本実施形態では、第2のカラー光検出素子512は、一般的に先の実施形態の「白」光検出素子に対応する。感光領域518が設けられているので、第2のカラー光検出素子512はカラーフィルタによってカバーされていない。]
[0154] 本実施形態では、カラーフィルタc1...c6のスペクトル特性の選択、および光検出器におけるカラーフィルタの相対的な面積の選択は、光検出器のアクティブ領域のスペクトル特性、および利用しやすいフィルタ特性によって、ほぼ決定される。例えば、本実施形態の実施態様としては、例えば、眼がもっとも高い感光性を有する波長の近傍の波長で、上記第2の光検出器の出力col2が眼の出力によく一致するように、第2の光センサ素子上で無色フィルタ(白)と緑色フィルタとを組み合わせて使用し、また、量col2−μ×col1が眼にスペクトル的によく一致するように第1の光センサ素子の出力col1を微調整するために選択された、第1の光センサ素子上で赤色フィルタと青色フィルタとを組み合わせて使用するものがあげられる。なお、減じられた量μ×col1は、眼の感光性が光検出素子に比べて比較的低い波長からの寄与を低減する効果を有する。]
[0155] 本発明の第9の実施形態を図22に示す。] 図22
[0156] 第9の実施形態は、第3の実施形態に記載した白色光検出素子が、第8の実施形態に記載した第2のカラー光検出素子512に置き替えられていること、および第3の実施形態に記載したカラー光検出素子が、第8の実施形態に記載した第1のカラー光検出素子502に置き替えられていることを除けば、一般的に第3の実施形態と同様である。]
[0157] 本実施形態の動作と、関数gの定義方法とは、すでに第3の実施形態で記載したとおりである。]
[0158] 本実施形態は、第3の実施形態の長所を有し、さらに、使用するフィルタの種類と、フィルタがカバーするフォトダイオードの面積の比率とを適切に選択することによって、スペクトル補償の精度が改善されるという別の長所を有する。]
[0159] 上述の実施形態では、上に載せたカラーフィルタ(および、場合によってはアクティブ感知領域のサイズ)を除けば、カラー光検出器は白色光検出器と同一であると仮定した。しかしながら、カラー光検出器が白色光検出器と同一である必要はない。カラー光検出器と白色光検出器とは、同じスペクトル応答特性を有する(カラーフィルタの効果は無視する)が、異なるセンサデバイス構造を有しているという意味において同一でなくてもかまわない。例えば、薄膜フォトダイオードと光TFTとは同じスペクトル応答特性を有していると言える。]
[0160] また、原則的に、カラー光検出器と白色光検出器とが異なるスペクトル応答特性を有していても、このことを補正プロセスで考慮すればよい(例えば、本発明は、ポリシリコン製のフォトダイオードを1つと、非結晶シリコン製のフォトダイオードを1つとを使っても実施できるが、この2つのフォトダイオードは、互いに異なるスペクトル応答特性を示す)。]
[0161] 上述の実施形態では、本発明の光センサは、表示装置に組み込まれていた。例えば、光検出器は、表示基板上に設けられていた。しかしながら、本発明は、光検出器のスペクトル応答特性と参照スペクトル応答特性との間の差異について光センサの出力を補正することが所望される、任意の光センサに適用してもよい。]
[0162] 第1の実施形態に記載したように、本発明がカラーフィルタを有する表示装置に組み込まれる任意の実施形態について、該実施形態は、表示装置のカラーフィルタを、上記カラー光検出素子のカラーフィルタとして使用することによって実施されてもよい。例えば、上述の第2の実施形態では、異なるスペクトル特性を有する2つ以上のカラー光検出素子が必要であった。この構成において、1つの光検出素子を、該光検出素子のアクティブ領域に入射する周囲光が必ず、表示装置の第1のカラーフィルタ(例えば、青色フィルタ)を通過するように配置し、また、別の光検出素子を、該光検出素子のアクティブ領域に入射する周囲光が必ず、第1のカラーフィルタとは異なるスペクトル特性を有する、表示装置の第2のカラーフィルタ(例えば、緑色フィルタ)を通過するように配置することによって、光検出素子が第1のカラー光検出素子および第2のカラー光検出素子を構成して、実施してもよい。さらにもう1つカラー光検出素子が所望されるならば、別の光検出素子を、そのアクティブ領域に入射する周囲光が必ず、第1のカラーフィルタおよび第2のカラーフィルタとは異なるスペクトル特性を有する、表示装置の第3のカラーフィルタ(例えば、赤色フィルタ)を通過するように配置することもできる。]
[0163] 原則的に、上述の第8の実施形態および第9の実施形態は、表示装置のカラーフィルタを、上記カラー光検出素子のカラーフィルタとして使用することによっても実施できる。具体的には、光検出素子を、そのアクティブ領域の一部に入射する周囲光が必ず第1のカラーフィルタを通過し、また、該アクティブ領域の別の一部に入射する周囲光が必ず、第1のカラーフィルタとは異なるスペクトル特性を有する、表示装置の第2のカラーフィルタを通過するように(さらに、必要に応じて、該アクティブ領域のさらに別の一部に入射する周囲光が必ず、第1のカラーフィルタおよび第2のカラーフィルタとは異なるスペクトル特性を有する、第3のカラーフィルタを通過するように)配置することによって実施できる。]
[0164] 表示装置のカラーフィルタを、上記カラー光検出素子のカラーフィルタとして使って実施される実施形態は、赤フィルタ、緑フィルタ、および青色フィルタを有する表示装置に限定されるものではなく、シアン色フィルタ、黄色フィルタ、およびマゼンタ色フィルタを有する表示装置に適用することもできる。]
[0165] なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。]
权利要求:

請求項1
第1の波長範囲において感光性を有する第1の光検出器と、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲において感光性を有する第2の光検出器と、第1の光検出器のスペクトル応答特性と参照スペクトル応答特性との間の差異について第1の光検出器の出力を補償する、第1の光検出器の出力に対する補正を、第2の光検出器の出力を使って決定するためのプロセッサとを備え、第1の波長範囲が、対象波長範囲にほぼ対応し、第2の波長範囲が、該対象波長範囲の一部である、光センサ。
請求項2
上記プロセッサが、上記補正を第1の光検出器の出力に対して適用するように構成されている、請求項1に記載の光センサ。
請求項3
上記参照スペクトル応答特性が、ヒトの眼のスペクトル応答特性である、請求項1または2に記載の光センサ。
請求項4
上記対象波長範囲が、可視波長の範囲である、請求項1、2または3に記載の光センサ。
請求項5
第1の波長範囲が、可視スペクトルにほぼ対応する、請求項4に記載の光センサ。
請求項6
第2の波長範囲が、可視スペクトルのうちの青色領域である、請求項4または5に記載の光センサ。
請求項7
上記プロセッサが、第1の光検出器の出力を、第1の光検出器からの第1の出力強度範囲において補正するように構成されており、かつ第1の光検出器の出力を、第1の出力強度範囲とは異なる、第1の光検出器からの第2の出力強度範囲において補正しないように構成されている、請求項2に記載の、または請求項2に従属する場合の請求項3〜6のいずれか1項に記載の光センサ。
請求項8
上記プロセッサが、第1の光検出器の出力と第2の光検出器の出力とを合成するように構成されている、請求項2に記載の、または請求項2に従属する場合の請求項3〜7のいずれか1項に記載の光センサ。
請求項9
上記補正が、第1の光検出器における出力から、第2の光検出器における出力の一部を減じることである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光センサ。
請求項10
上記プロセッサが、第1の光検出器の出力と第2の光検出器の出力とから、補正を決定するように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光センサ。
請求項11
上記補正が、第1の光検出器における出力の、第2の光検出器における出力に対する比の所定の関数を使って決定される、請求項10に記載の光センサ。
請求項12
上記所定の関数が、第1の光検出器における出力の、第2の光検出器における出力に対する比の多項式関数である、請求項11に記載の光センサ。
請求項13
第1の光検出器および第2の光検出器のうちの少なくとも1つが、アクティブ領域内の場所によって変化するスペクトル特性を有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の光センサ。
請求項14
第1の光検出器におけるアクティブ領域の少なくとも第1の部分が、第1の波長範囲において感光性を有し、第1の光検出器におけるアクティブ領域の少なくとも第2の別の部分が、第1の波長範囲とは異なる波長範囲において感光性を有する、請求項13に記載の光センサ。
請求項15
第1の波長範囲および第2の波長範囲とは異なる第3の波長範囲において感光性を有する第3の光検出器をさらに備え、上記プロセッサが、第1の光検出器のスペクトル応答特性と上記参照スペクトル応答特性との間の差異について第1の光検出器の出力を補償する、第1の光検出器の出力に対する上記補正を決定するときに、第3の光検出器の出力をさらに使用するように構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光センサ。
請求項16
上記補正が、第1の光センサにおける出力から、第2の光検出器における出力の一部と第3の光検出器における出力の一部とを減じることである、請求項15に記載の光センサ。
請求項17
上記プロセッサが、上記補正を決定するときに、第1の光検出器におけるアクティブ領域と第2の光検出器におけるアクティブ領域との間の差異を考慮するように構成されている、請求項1〜16のいずれか1項に記載の光センサ。
請求項18
第1の波長範囲において感光性を有する第1の光検出器と、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲において感光性を有する第2の光検出器と、第1の波長範囲および第2の波長範囲とは異なる第3の波長範囲において感光性を有する第3の光検出器と、第1の光検出器のスペクトル応答特性と参照スペクトル応答特性との間の差異について第1の光検出器の出力を補償する、複数の所定の補正を記憶するための記憶手段と、第2の光検出器における出力の、第1の光検出器における出力に対する比と、第3の光検出器における出力の、第1の光検出器における出力に対する比とを使って、記憶された上記補正のうちの1つを選択するためのプロセッサとを備え、第1の波長範囲が、対象波長範囲にほぼ対応し、第2の波長範囲が、該対象波長範囲の一部であり、第3の波長範囲が、該対象波長範囲の別の一部である、光センサ。
請求項19
上記所定の補正が、それぞれ異なる種類の光源に対応する、請求項18に記載の光センサ。
請求項20
上記記憶手段が、各所定の補正において、第2の光検出器における出力の、第1の光検出器における出力に対する比の期待値と、第3の光検出器における出力の、第1の光検出器における出力に対する比の期待値とを、さらに記憶する、請求項18または19に記載の光センサ。
請求項21
上記プロセッサが、第2の光検出器における出力の、第1の光検出器における出力に対する比を、第2の光検出器における出力の、第1の光検出器における出力に対する比の、記憶されている期待値と比較し、かつ第3の光検出器における出力の、第1の光検出器における出力に対する比を、第3の光検出器における出力の、第1の光検出器における出力に対する比の、記憶されている期待値と比較するように構成されている、請求項20に記載の光センサ。
請求項22
請求項1〜21のいずれか1項に記載の光センサを備えた、周囲光感知システム。
請求項23
請求項22に記載の周囲光感知システムを備えた表示装置。
請求項24
上記光検出器が、上記表示装置の基板上に設けられている、請求項23に記載の表示装置。
請求項25
上記表示装置の第1のカラーフィルタが、第2の光検出器のアクティブ領域に至る光路内に設置されている、請求項23または24に記載の表示装置。
請求項26
上記光センサが、請求項15、16および18〜21のいずれか1項に記載の光センサであって、第1のカラーフィルタとは異なるスペクトル特性を有する、上記表示装置の第2のカラーフィルタが、第3の光検出器のアクティブ領域に至る光路内に設置されている、請求項25に記載の表示装置。
請求項27
第1の波長範囲において感光性を有する第1の光検出器を使って光の強度を測定し、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲において感光性を有する第2の光検出器を使って光の強度を測定し、第1の光検出器のスペクトル応答特性と参照スペクトル応答特性との間の差異について第1の光検出器の出力を補償する、第1の光検出器の出力に対する補正を、第2の光検出器の出力を使って決定し、第1の波長範囲が、可視波長の範囲にほぼ対応し、第2の波長範囲が、該可視波長の範囲の一部である、光の強度を測定する方法。
請求項28
さらに、決定された上記補正を第1の光検出器の出力に適用することによって、第1の光検出器のスペクトル応答特性と上記参照スペクトル応答特性との間の差異について第1の光検出器の出力を補償する、請求項27に記載の方法。
請求項29
上記参照スペクトル応答特性が、ヒトの眼のスペクトル応答特性である、請求項27または28に記載の方法。
請求項30
第1の波長範囲において感光性を有する光検出器を使って光の強度を測定するステップと、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲において感光性を有する第2の光検出器を使って光の強度を測定するステップと、第1の波長範囲および第2の波長範囲とは異なる第3の波長範囲において感光性を有する第3の光検出器を使って光の強度を測定するステップと、第1の光検出器のスペクトル応答特性と参照スペクトル応答特性との間の差異について第1の光検出器の出力を補償する、複数の所定の補正を記憶するステップと、第2の光検出器における出力の、第1の光検出器における出力に対する比と、第3の光検出器における出力の、第1の光検出器における出力に対する比とを使って、記憶された上記補正のうちの1つを選択するステップとを備え、第1の波長範囲が、対象波長範囲にほぼ対応し、第2の波長範囲が、該対象波長範囲の一部であり、第3の波長範囲が、該対象波長範囲の別の一部である、方法。
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